ぐんと気温があがると
シロアリの羽アリが発生する時期です
もしシロアリで被害をうけて修繕をしたり
駆除費用がかかったら雑損控除の対象となります
連休前後にみられる羽アリ
日本のシロアリの羽アリが発生するのは、気温がぐんとあがる4月後半から7月くらいまでの期間です
まさにこれからのシーズンです
羽アリの発生は普段目にすることの少ないシロアリを見つけやすく、シロアリの巣が身近にあるかどうかを判断するのによい機会です
シロアリが気になる方は、この発生時期に羽アリがとんでいるかどうか注意してみて下さい
普通のアリ(黒アリ)にも羽アリがいますが、シロアリの羽アリとの見分け方は、ネットで検索すると詳しく知ることが出来ます
(あんまりみると、虫が苦手な方は気持ち悪くなるかも…)
シロアリの駆除費用について
木材を食い荒らすシロアリの被害は、住まいの機能を損なうことから、震災・火災に次ぐ災害として扱われるほど深刻です
シロアリを駆除するだけでも費用はかかりますが、住まいの機能を取り戻すために修繕やリフォームを行えば、相当な出費となります
その費用の一部は、税金の計算のうえで雑損控除という控除の対象となることをご存知ですか
雑損控除の考え方など
所得税の控除といえば、医療費控除が有名です
そのほかにも、配偶者控除、扶養控除等もよく耳にする控除ですが、シロアリ被害による修繕やシロアリ駆除にかかった費用に関係するのは、雑損控除です
雑損控除は、予測不可能な災害や盗難などによって資産に損害をうけた場合に、損失の一部を所得税の対象とされる所得から差し引くことのできる所得控除です
雑損控除の対象となるのは、以下の災害・損害に限定されています
1.震災・落雷・水害・風害など自然災害
2.火災・火薬類爆発など人為災害
3.害虫その他の生物による災害
4.盗難・横領
このうち、シロアリ被害は、3.害虫その他の生物による災害にあてはまり、雑損控除の対象となります
雑損控除を受けるためには、被害を受けて駆除を行ったということと、駆除にかかった費用についてを明確にする必要があります
なぜなら、雑損控除の対象となる支出は、被害の発生を防止するための応急的措置としての費用のように、その費用の効果がその災害による被害の発生を防止することのみに貢献する費用に限られているためです
注意しなくてはならないのは、シロアリの被害を未然に防ぐ予防のための薬剤散布の費用は、応急的措置に係る費用でないことから、雑損控除の対象とならないことです
控除を受けるためには被害を受けて駆除を行ったということと、駆除にかかった費用についてを明確にする必要があります
雑損控除として控除できる金額は、次のうちいずれか多いほうの金額です
- 差引損失額-総所得金額等×10%
- 差引損失額のうち災害関連支出の金額-5万円
*差引損失額の計算の仕方
差引損失額=損害金額+災害関連支出の金額-保険金などにより補てんされる金額
*災害関連支出の金額とは、災害により滅失した住宅、家財などを取壊し又は除去するために支出した金額などです
この控除をうけるためには、シロアリ駆除を行った年の翌年の確定申告時期に確定申告をする必要があります
確定申告書には、雑損控除に関する事柄を記入し、災害にかかった金額の領収書(シロアリ駆除と被害を受けた資産を修繕した費用に関する領収書)を添付して提出します
この雑損控除は、医療費控除などと異なり、損失額が大きくてその年の所得金額から控除しきれない場合には、翌年以後(3年間が限度)に繰り越して、各年の所得金額から控除することができます
その年の所得金額がすくない場合でも、引ききれなかった額は、翌年以後に繰り越せますので対象となる方は、シロアリ駆除や修繕費用の領収書を大切に保管して確定申告をしましょう
***編集後記***
平日を挟んだ連休は、子どもの学校も通常通りで、あまり連休という感じがしません
それだけに明日からの4連休は休みを満喫できそうです
・・・このブログ記事の内容は、投稿時点での法律や状況に基づいて記載しています。本記事に基づく情報により実務を行う場合には、専門家に相談の上行ってください。・・・
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