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令和2年分の相続税申告状況|全国平均の課税割合は8.8%に

令和2年分の相続税の申告状況が発表されました

課税割合(全国)は8.8%と

平成27年の相続税の基礎控除引下げ以降では

最も高くなっています

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令和2年分の相続税の申告状況について

令和2年中(2020年1月1日~2020年12月31日)に亡くなった方より、相続で財産を取得した方についての相続税の申告状況の概要が国税庁より発表されています

平成27年1月1日以後の相続については、平成25年度税制改正により基礎控除額の引下げ等が行われました

このことにより、平成27年中の相続税課税対象者の割合が前年(平成26年)の4.4%から8.0%(平成27年)と上昇し、話題となりました

その後の相続税の課税割合は、つぎのように推移しました

  • 平成28年 8.1%
  • 平成29年 8.3%
  • 平成30年 8.5%
  • 令和元年 8.3%

令和2年中に亡くなった方は、過去最高だった令和元年(1,381,093人)をやや下回り、1,372,755人でした

このうち相続税の課税対象被相続人数は、4.4%増の120,372人で、課税割合は8.8%となりました(今回の対象は2021年11月1日までに提出された「相続税額のある申告書」に基づく集計)

 

課税割合や財産の額には地域差があります

相続税の課税対象となった方の割合が8.8%というのは、全国平均の数字です

 

不動産の価格が高い大都市圏では、もっと高い割合で相続税の課税対象となります

たとえば、東京国税局管内(東京都、千葉県、神奈川県、山梨県)は13.8%名古屋国税局管内(愛知県、三重県、岐阜県、静岡県)は11.4%大阪国税局管内(大阪府、兵庫県、奈良県、京都府、滋賀県、和歌山県)は9.0%です

東京国税局管内の相続税の課税対象者は約3.8万人で、全国の相続税の課税対象者約12万人に占めるその割合は、おおよそ32%

日本全国の相続税申告の約3分の1が東京国税局管内にて提出されていることになります

 

なお、亡くなった方一人当たりの相続財産額でも、東京国税局管内は約1.5億円と、全国平均の約1.3億円より、およそ2,000万円多くなっています

 

相続財産の内訳

相続財産の内訳(金額による構成比)は、全国平均で「土地34.7%、「現金・預貯金等33.9%、「有価証券14.8%です

土地と現金・預貯金等が相続財産の大きな割合を占めていますが「土地」の割合が微減を続けるなかで、「現金・預貯金等」と「有価証券」が相続財産に占める割合が増えてきています

とはいえ、相続財産の内訳(金額による構成比)にも地域差があり、地価の高い東京都や神奈川県では「土地」が相続財産の金額のうち4割弱を占めています

 

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このブログを書いた税理士 小柳志保のプロフィール

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