鎌倉の観光地域の交通量が増加傾向にあり
緊急車両が通れないなど市民生活への影響が問題になっています
国土交通省が公募を行った「観光交通イノベーション地域」に
鎌倉市がこのほど選定されました
観光地の交通事情
鎌倉市の観光中心地域の交通量が増え続けており、緊急車両が通れないなど、市民生活に支障がでているといわれています。
交通渋滞を抜本的に解決していくためには、道路整備や駐車場整備を進めることが必要です。
しかし、歴史的環境の保全など様々な制約があり、道路整備等が困難なため、自動車交通量の抑制を図る方向から、鎌倉市では、市民アンケートや、交通問題の解決に向け自動車から公共交通への利用転換を促すパーク&ライドや鎌倉フリー環境手形などを実施してきました。
最近では、ロードプライシングの実現化に向けた計画づくりもすすめられています。
ロードプライシングとは、道路混雑の激しい地域において課金によって自動車交通量をコントロールし、道路をスムーズに走行できるようにする方策。シンガポールなどで運用され、交通量の抑制効果が報告されています。
「観光交通イノベーション地域」の選定
こうした観光地の現況を鑑みて、国土交通省は、ICT・AI等の革新的な技術を活用し、警察や観光部局とも連携しながら、エリアプライシングを含む交通需要制御などのエリア観光渋滞対策に取り組んでいます。
2017年8月に、エリア観光渋滞対策の実験・実装を図る「観光交通イノベーション地域」の公募を国土交通省が行なった結果、
- ICTによる人や車の動向把握等の実証実験に着手するエリア観光渋滞対策の実験実施地域として、神奈川県鎌倉市と京都府京都市
- 今後の取組方針や実験計画等の更なる具体化に向けて検討を行う地域として、長野県北佐久郡軽井沢町と兵庫県神戸市
が選ばれました。
マイカー観光に課金との報道
鎌倉市は、以前から、交通渋滞の解消に向け、交通需要を管理する施策としてロードプライシングの導入を検討してきました。
ロードプライシングの検討に必要なデータ収集を目的に、国土交通省に対し、交通流入台数や通過交通量の把握、ETC装着車両の比率や映像による混雑状況の把握などの実験を国土交通省に対し提案。
このほど「観光交通イノベーション地域」に選定されたことにより、国土交通省を中心とした実験協議会が設置され、実証実験の運営・評価等が行われます。
一方、「観光交通イノベーション地域」に選定されたことにより、即マイカー観光に課金する制度が導入されるとの報道が独り歩きしているようです。
休日の混雑する時間帯に鎌倉の中心地にはいる車1台あたり1回1,000円程度、など具体的な数字も加わっての報道に、鎌倉市が「誤解を招くもの」として「観光交通イノベーション地域」への応募経過や市の現状などをホームページで報告する事態にまで進展しています。
観光先進国の実現に向け、魅力ある観光地を創造するための実験・実装を図る「観光交通イノベーション地域」へ選定されたことにより、有効な実証実験が行われ、ロードプライシングの導入検討がよりよく行われることを期待しています。
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