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大法人の電子申告の義務化について

平成30年度税制改正により

一定の大法人が行う法人税等の申告は「e-Tax」により

提出しなければならないこととされました

いわゆる「電子申告の義務化」です

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電子申告が義務化される税金・手続

「電子申告の義務化」の対象となる税金は、一定の法人が納める

  • 法人税及び地方法人税 
  • 消費税及び地方消費税 です

地方税である、法人住民税及び法人事業税についても電子申告が義務化されます

 

なお、電子申告の義務化は、確定申告書だけでなく、中間(予定)申告書、仮決算の中間申告書、修正申告書及び還付申告書の提出も対象となります

 

どんな会社が対象となるのか

電子申告の義務化の対象となる法人は、税金の種類によって異なります

①法人税及び地方法人税の場合、内国法人のうち、

  • 事業年度開始の時において資本金の額又は出資金の額(注2)1億円を超える法人
  • 相互会社、投資法人及び特定目的会社

②消費税及び地方消費税の場合、①に掲げる法人に加え、国及び地方公共団体も電子申告の義務化の対象となります

なお、人格のない社団等、外国法人は、資本金の額又は出資金の額の有無にかかわらず電子申告の義務化対象法人には含まれません

 

2020年4月1日以後に開始する事業年度から

上記に掲げた法人の、該当する税金の申告について電子申告が義務化されるのは、平成32(2020)年4月1日以後に開始する事業年度(課税期間)からです

たとえば、3月決算法人(事業年度は1年間で、決算期の変更がない場合) であれば、

  • 確定申告であれば、平成33(2021)年3月期以後が対象 
  • 法人税の予定申告(仮決算の中間申告) であれば、平成32(2020)年9月期以後が対象 
  • 消費税の中間申告(仮決算の中間申告) であれば、年1回の場合、平成32(2020)年9月期以後が対象、年3回の場合、平成32(2020)年6月期以後が対象 、年11回の場合、平成32(2020)年4月期以後が対象、となります

 

また、適用日(平成32(2020)年4月1日)以後、電子申告の義務化の対象となる法人は、以下の通り所轄税務署長に対し「電子申告義務化適用届出書(仮)」を提出する必要があります。

  • 平成32(2020)年3月31日以前に設立された法人で、平成32(2020)年4月1日以後最初に開始する事業年度において義務化対象法人となる場合、その事業年度開始の日から1か月以内 
  • 平成32(2020)年4月1日以後に増資、設立等により義務化対象法人となる場合
    ・ 増資により義務化対象法人となる場合
    資本金の額又は出資金の額が1億円超となった日から1か月以内  
    ・ 新たに設立された法人で設立後の最初の事業年度から義務化対象法人となる場合
    設立の日から2か月以内

電子申告の義務化は、申告方法をe-Taxに限定するもので、書面による申告書の提出は認められなくなります

このため、電子申告の義務化の対象となる法人が、e-Taxにより法定申告期限までに申告書を提出せず、書面により提出した場合、その申告書は無効なものとして取り扱われ、無申告加算税の対象となります

まだまだ先に思えますが、あっという間に時期を迎えるのでしょうね

 

***編集後記***

これまでの自身の税理士事務所勤務経験のなかでは、大法人の申告=電子申告というわけではなく、電子申告を選択するかどうかは、事務所のトップの考え方次第でした

よって、大法人でも紙提出していたり、小規模な会社の申告が電子申告によるものであったり、まちまちでしたね

 


・・・このブログ記事の内容は、投稿時点での法律や状況に基づいて記載しています。本記事に基づく情報により実務を行う場合には、専門家に相談の上行ってください。・・・

このブログを書いた税理士 小柳志保のプロフィール

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