個人事業主や小規模企業の役員が加入する小規模企業共済
廃業して共済金を受け取るには
手続きが必要です
小規模企業共済とは
小規模企業共済とは、小規模な企業の経営者や役員、個人事業主などのための、積み立てによる退職金制度です
小規模な企業の経営者や役員などが退職したり、事業を廃止した場合に解約し、それまでの積み立ての掛金に応じた共済金を受け取ることができます
2017年3月現在で、その加入者数は約133万人
掛金の全額を所得控除できるので、その高い節税効果が最大の特長です
個人事業主が廃業して共済金を受け取るには
小規模企業共済に加入していた個人事業主が廃業して、共済金を受け取る場合には所定の手続きが必要です
まず、中小機構から必要な書類を取り寄せましょう
残念ながらネットで完了できる手続きではありません
共済金受取のために必要な中小機構の様式書類は、以下の通りです
- 共済金等請求書
- 退職所得申告書
- 預金口座振替解約申出書兼委託団体払解約申出書
- 共済契約締結証書
なお、退職所得申告書は共済金の全部を分割で受け取る場合、提出する必要はありません
また、もし共済金請求の年、又はその前4年以内に、他の退職手当を受け取っている場合には、その退職手当の源泉徴収票を添付する必要があります
上記の中小機構の様式書類以外に、以下の書類も必要です
- 個人事業の廃業届などの写し
- 印鑑登録証明書(発行後3ヵ月以内の原本)
- マイナンバー確認書類
個人事業の廃業届は、税務署に提出した個人事業の廃業届の写し(廃業年月日が明らかで税務署の受付印があるもの)のほか、事業の許認可を行う官公署の長または知事等に対する事業廃止の届出書または承認書の写し(届出書は官公署等により受理されたものに限る)でも大丈夫です
中小機構への送付だけでない手続き
これらの書類を取り揃えて、中小機構に提出すれば手続きが完了!と思いきや、そうではありません
中小機構の様式書類である、上記の3. 預金口座振替解約申出書兼委託団体払解約申出書は、これまで掛金の引き落としをしていた口座のある金融機関に提出します
また、上記の1. 共済金等請求書は、共済金の受取りを希望する口座のある金融機関に提示し、口座の確認印を押してもらう必要があります
ここまできて、いよいよ、中小機構へ書類を提出です
金融機関へ提出した預金口座振替解約申出書兼委託団体払解約申出書以外の全ての書類を中小機構へ郵送します
その後、所定の審査が完了すると、指定の口座に共済金が振り込まれます(約3週間後)
中小機構からは支払決定通知書兼振込通知書が郵送されるので、確定申告などのために大切に保管しましょう
***編集後記***
小規模企業共済は、加入の際も金融機関に足を運び、開業届など添付書類も多かったです
廃業して共済金を受け取るのも、同様な手続きが必要ということです
・・・このブログ記事の内容は、投稿時点での法律や状況に基づいて記載しています。本記事に基づく情報により実務を行う場合には、専門家に相談の上行ってください。・・・
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