昨秋に行われていた
税理士会における男女共同参画に関するアンケート
結果が公表されています
アンケートの背景にあるもの
政策や方針決定過程への女性の参画拡大について「指導的地位に女性が占める割合が、2020 年までに、少なくとも30%程度になるよう期待し、引き続き更なる努力を行う」という政府の方針があります。
これを受けて、税理士会の会務に女性会員がどれくらい参画しているかの参考資料として、日本税理士会連合会のホームページで「税理士会における男女共同参画に関するアンケート」が昨秋おこなわれました。
このアンケートは、女性税理士会員を対象とし、質問項目は8~9項目、所要時間5分程度の簡単なもので、私も回答をしています。
質問項目と結果
「税理士会における男女共同参画に関するアンケート」の質問項目は以下の通りです。
- 所属税理士会(15の税理士会から一択)
- 年齢層(20歳代、30歳代、40歳代、50歳代、60歳代、70歳代、80歳代以上)
- 業務従事年数(1年以下、5年以下、10年以下、20年以下、30年以下、30年超)
- 登録区分(開業税理士、社員税理士、所属税理士)
- これまでの税理士会役員・委員への就任歴
- 就任経緯(選択肢が5~6あり、複数回答可)
- 就任にあたり、悩まれたこと、懸念されたこと(17~18の選択肢があり、複数回答可)
- (就任していない方対象)税理士会役員・委員への就任依頼・要請があった場合の回答
- 女性会員の会務参加を推進するために、必要と思われること(自由回答)
全回答件数は、1,002件となり、回答率は9.07%とあまり芳しくありません。
そのうち、税理士会役員・委員の就任者からの回答が219件、未就任者からの回答が783件。
税理士会別の回答率でみると、北陸会が30%、東海会が28.66%と高い一方で、大都市圏の税理士会を中心に回答率が4~6%の税理士会もありました。
結果をみて思ったこと
アンケートの細かい結果は、調査結果が公表されているホームページを見ていただくことにして、興味深かったのは、「女性会員の会務参加を推進するために必要と思われること」に対する自由回答の内容です。
「女性会員の会務参加を推進するために必要と思われること」として、家事・育児・介護等を弊害とする意見は約1割にとどまっていたのに対し、
- 会議時間の考慮および効率化
- 会務負担の軽減
- 女性の積極的登用など、会務運営に対する回答が約半数を占めていたとのこと。
実際に税理士会役員・委員に就任していないので実態がわかりませんが、税理士会の支部レベルでいえば、確かに、委員会のスタートが夜や夕方で参加を躊躇する主因です。
女性に限らず、男性も同じように感じているかもしれません。
平成28年12月末日時点での全国の女性税理士は11,044人。
施策としての女性登用には賛否の分かれるところですが、時間的な感覚(スタート時間、会合の時間の長さ)や会議の進め方は時代によって変化します。
旧来からのやり方を踏襲するだけでなく、会議時間の見直しやスカイプやチャットの導入など、みなが参加しやすい方法を取り入れていくことが必要と感じました。
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