スマート税務行政の実現に向けて
国税庁が最近の取り組み状況を紹介しています
2019年中にも導入予定のチャットボットは
確定申告に関する簡易な質問に回答します
スマート税務行政の取り組み
経済社会の急激な変化に伴い、税務行政を取り巻く環境が大きく変化するなか、国税庁は、2017年6月に「税務行政の将来像」を取りまとめ公表しました
この公表から2年経過した2019年6月、税務手続きのデジタル化や、税務相談の効率化、税務署窓口のスマート化など、これまでの間に実現又は具体化した取り組みなどの紹介を行っています
2019年、2020年中にも運用開始の手続きなどのうち、新しい相談チャネルとしてのチャットボットの導入についても触れられているので紹介します
求められる税務相談の効率化
現在、一般の納税者の方が国税について質問や相談がある場合
- 税務署への電話
- 税務署に直接来署
- 国税庁ホームページ等での検索
- 税理士への相談、などといった方法で解決の糸口を探し出すことが考えられます
電話での相談には、
- 国税に関する一般的な相談(制度や法令等の解釈・適用についてのご相談や手続案内など)について、各国税局に設置する「国税局電話相談センター」の職員が回答する
- 税務署からの照会やお尋ね、納付に関するご相談などについて、所轄の税務署の担当職員と直接話す、という2種類があります
どちらの場合でも、まずは所轄の税務署に電話をします
すると、自動音声による返答があり、その音声案内に従い、
- 「1」国税に関する一般的なご質問やご相談(国税局電話相談コーナー)を選択すると、国税局電話相談コーナーの職員に直接相談できます
- 「2」税務署からのお尋ねや納付に関するご相談(税務署にご用の方)を選択すると、各税務署の受付担当による応答があり、用件や担当部署を伝えると、担当職員と直接はなすことができます
電話相談の問題点は、税務署が開庁している月曜日から金曜日の午前8時30分から午後5時までに限られるという点です
そこで納税者のニーズへの対応、電話相談事務の効率化等を図るため、土日、夜間等の日時にとらわれない相談チャネルとして、チャットボットが導入されることになります
試験導入からのチャットボット
チャットボットとは、利用者がフリーワード(話し言葉やキーワード)を入力し、シナリオで作成する回答候補からの選択入力を行うことで、AIが質問を理解し、用意したシナリオに導き、自動回答するものです
ここ数年で随分身近になり、私自身もクラウド会計の操作でわからないときなどに頼りにしています
国税庁ホームページにおけるチャットボットは、2019年中にまず試験導入され、税務署の所在地などの案内、医療費控除などの所得控除、住宅ローン控除、e-Tax の操作方法を中心に、給与所得者・年金受給者の確定申告に係る簡易な質問に対応予定です
「税務行政の将来像」に関する最近の取り組み状況~スマート税務行政の実現に向けて~より
ホームページ上に、チャットボットのアイコンが設置されると、クリックでチャットウィンドウが開き、そこに質問を入力すると、AIが自動回答し、適切な回答ができないような質問をされた場合は、AIから質問をすることで質問内容を補完していきます
こうして相談事例の蓄積・学習を繰り返しながら、順次対応できる範囲を拡大し、チャットボットの運用開始は2020年を予定しています
チャットボットで解決できる定型的な質問には、こうした相談チャネルの拡充により対応の迅速化効率化をはかっていきたいものです
***編集後記***
以前ご紹介した福島県南相馬市でのブックカフェ創設のクラウドファンディング
残り日数あと5日間になり、ここ数日の追い込みは目を見張るばかりです
ご興味ある方はのぞいてみてください
・・・このブログ記事の内容は、投稿時点での法律や状況に基づいて記載しています。本記事に基づく情報により実務を行う場合には、専門家に相談の上行ってください。・・・
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