国内外を旅行中に亡くなった場合に
相続人などに支払われる保険金については
相続税の課税対象となる場合もあれば
所得税の課税対象となる場合もあります
相続税の対象となる場合
交通事故や病気などで被保険者が死亡し、保険金受取人が死亡保険金を受け取った場合には、被保険者、保険料の負担者、保険金受取人がだれであるかにより、所得税、相続税、贈与税のいずれかの課税の対象になります
このなかで、相続税の課税対象となるのは、被保険者と保険料の負担者が同一人の場合です
保険金受取人が被保険者の相続人であるときは、相続により取得したものとみなされ、相続人以外の者が受取人であるときは遺贈により取得したものとみなされます
たとえば、海外旅行へ出かける場合に、旅にでる本人自らが、海外旅行保険の契約をし、その保険料を支払った場合は、保険料の負担者が被保険者自身であるため、その死亡保険金は相続税の課税対象となります
所得税の対象となる場合
海外旅行保険の死亡保険金で所得税が課税されるのは、保険料の負担者と死亡保険金受取人が同じである場合です。
たとえば、海外出張に出かける夫を被保険者として、妻が自らを保険金受取人として海外旅行保険契約をし、その保険料を負担した場合です
死亡保険金を一時金で受領した場合は、所得税の一時所得となり、死亡保険金を受け取った方が所得税の確定申告をして税金を納めます
一時所得の金額は、受け取った保険金の総額から払い込んだ保険料額を差し引き、更に一時所得の特別控除額50万円を差し引いた金額で(その死亡保険金以外に他の一時所得がない場合)、課税の対象になるのは、この金額をにさらに1/2にした金額です
なお、かかる税金を考える場合には、保険証券や保険の約款などを参考にし、保険金を支払った保険会社にもその取扱いを確認するのがよいでしょう
損害賠償金を受け取った場合は非課税
なお、所得税法では、心身に加えられた損害につき支払を受ける損害賠償金は非課税とされています
このため、交通事故などの加害者から被害者の死亡に対する損害賠償金を遺族の方が受け取った場合には、所得税はかかりません
たとえば、ツアーでの事故等により、旅行会社の「旅行業約款」に基づき、相続人へ補償金が支払われる場合には、損害賠償金という扱いになるため、所得税も相続税も非課税となります
***編集後記***
買い物をしていると、「増税前に」という決まり文句をよく見かけるようになりました
踊らされないようにと思いつつも、先週末に眼鏡を新調しました(結構混んでました)
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