取引している銀行に貸金庫をかりて
重要な書類などを保管している場合があります
相続が発生すると
貸金庫も解約手続きが必要になります
銀行の貸金庫は敷居が高い?
「銀行で貸金庫を借りている」ときくと、自宅では管理しきれないくらい沢山の財産をお持ちなのかと思うかもしれません
しかし、貸金庫を利用される方は、財産の多寡というよりも、貴重品や思い出の品など大切な財産を安心して保管しておきたいという想いのほうが強いようです
正確に数えたことはありませんが、相続税申告の対象となる方の場合、半数くらいの方は、かつて貸金庫を借りていたか、貸金庫の契約があるまま相続を迎えているように思います
貸金庫の最大のメリットは、火事や地震などの災害や盗難や紛失といった出来事への備えとなることです
その他に、保管場所を忘れてしまうから、とっておきたいけれど保管場所がないから、といった理由で、貸金庫を利用するケースもあります
貸金庫利用の有無は簡単にわかります
なんとなく敷居が高いとおもわれがちな貸金庫ですが、その年間使用料は1.5万円~3万円くらいです(金融機関、貸金庫のサイズによる)
貸金庫の利用にあたっては、事前に審査がある他、貸金庫使用料が預金口座からの引落しとなるため、原則として、貸金庫を利用する支店に普通預金口座を保有するか、預金口座がなければ口座を開設する必要があります
この「年間使用料は引落し」という制度のお陰で、貸金庫を借りているかどうかは、通帳をみれば第三者にもすぐにわかります
貸金庫を借りていると、1年に1回、銀行名や「カシキンコ」といった表記で通帳から使用料の引き落としがあるからです
亡くなった方が貸金庫を使用していた場合で、相続税申告の必要があるときは、貸金庫に保管していたものを必ず確認します
貸金庫の相続手続き
貸金庫の契約があるまま相続が発生した場合、亡くなった方が契約をしていた貸金庫のある支店へ相続人が出向き、手続きをする必要があります
一般的に、貸金庫は、その契約を相続人がそのまま引き継ぐということはできず、配偶者などが引き続き貸金庫を利用したい場合であっても、いったん「解約」の手続きが必要です
たいていは、預金口座の解約払い出しと一緒に貸金庫の解約手続きを行いますが、手続きには、金融機関所定の用紙に相続人全員の実印を押して印鑑証明書を提出する必要があります
連絡がとりやすく、同意が得られる相続人ばかりであればよいのですが、普段連絡をとっていない相続人や同意を得られない相続人がいる場合は大変です
また、貸金庫の鍵やカードなどがあれば返却します
貸金庫の鍵を紛失してしまった場合は、相続の書類にその旨を記入し、別途手数料(新鍵作成費用)が必要となります
相続発生後は、契約していた貸金庫を開けるという手続きだけでも、相続人全員の立ち合いが必要であったり、立ち会えない方には委任状等を提出してもらうなど、手間がかかりますので、貸金庫の契約がある場合には、その契約内容や格納物についての情報を家族や相続人にシェアしておくとよいでしょう
***編集後記***
インフルエンザがスポット的に流行っているようです
連休も控えているし、ひろまらないことを願います
・・・このブログ記事の内容は、投稿時点での法律や状況に基づいて記載しています。本記事に基づく情報により実務を行う場合には、専門家に相談の上行ってください。・・・
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