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ふるさと納税の現況とワンストップ特例の利用率

ブームを巻き起こした「ふるさと納税」

過熱する返戻品競争が問題視されましたが

ブームはまだまだ続くのでしょうか

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秋から高まる寄附熱

秋から年末にかけて関心の高まる、ふるさと納税

平成28年度のふるさと納税の受入額は前年度の約1653億円から約1.7倍増加し、過去最高の約2844億円となったことが総務省の発表で明らかになっています。

一部の自治体での高額・高級な返戻品を問題視した総務省が今年4月、返戻品は寄附額の3割以下に抑えるという水準を示したことで話題になりましたが、平成29年度もふるさと納税ブームは続くのでしょうか‥‥

 

「ふるさと納税に関する現況調査」の結果

総務省がすべての地方団体を対象に実施した「ふるさと納税に関する現況調査」によると、平成28年度のふるさと納税は受入額も、受入件数も過去最高を記録し、前年度と比べ大きく増えています。

ふるさと納税は、平成20年度の税制改正で創設されて以来、受入額は100億円前後を推移していましたが、ここ数年の受入額は以下の通り。

  • 平成26年度 389億円
  • 平成27年度 1653億円
  • 平成28年度 2844億円

ふるさと納税に関する現況調査結果

 

グラフで見ると、急激な伸びがよくわかります。

 

*「ふるさと納税に関する現況調査結果」より

ワンストップ特例の利用割合

受入額が多かったのは、2年連続宮崎県都城市、といったランキングは、総務省の現況調査結果をみていただくことにして、個人的に関心があるのはふるさと納税ワンストップ特例制度の利用実績です。

 

ふるさと納税ワンストップ特例制度とは、確定申告の不要なサラリーマンが、ふるさと納税を行う場合、確定申告を行わなくてもふるさと納税の寄附金控除を受けられる仕組みです。

このワンストップ特例の申請にはふるさと納税先の自治体数が5団体以内で、ふるさと納税を行う際に各ふるさと納税先の自治体に特例の適用に関する申請書を提出する必要があります。

ワンストップ特例制度は平成27年4月からスタートした制度なので、平成27年度、平成28年度と2年間の数字しか比較できませんが、ふるさと納税の受入額、受入件数に占めるワンストップ特例の割合は2割弱程度で横ばいとなっています。

 

 

手続の簡素化を目的に創設された、ふるさと納税ワンストップ特例制度ですが、各ふるさと納税先の自治体に特例の適用に関する申請書などを提出する必要があり、サラリーマンなどの対象者にとって意外と面倒なのかもしれません。

加えて、平成28年からはワンストップ特例の制度を利用する場合には、申請書にマイナンバーを記入するほか、マイナンバー確認の書類及び本人確認の書類も申請書とともに郵送することが求められています。

申請書とその他の必要書類は寄附をするたびに、各自治体に郵送する必要があります。

わたしも昨年郵送しようとして気付いたのですが、マイナンバー確認の書類や本人確認の書類をコピーして、用紙に貼って、自治体ごとに郵送するというのは結構な手間がかかります。

申請書を郵送する封筒をいれてくれている自治体もあれば、用意のない自治体もありました。

(自分の場合、結局、確定申告をしました……)

 

ワンストップ特例制度の導入により、サラリーマンにとって確実に身近になったふるさと納税ですが、手続きのハードルが意外と高い印象をうけています。

これから年末にかけて関心が高まる、ふるさと納税

ワンストップ特例を受けようと思う方は、申請書の準備、記入から郵送まで少し手間がかかることを見越して、早めにスタートするといいですよ。

 

***編集後記***

横浜・石川町での今年のミッションが無事終了。

来週からは新たなミッションに従事する予定です。


・・・このブログ記事の内容は、投稿時点での法律や状況に基づいて記載しています。本記事に基づく情報により実務を行う場合には、専門家に相談の上行ってください。・・・

このブログを書いた税理士 小柳志保のプロフィール

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