自動車を購入した際や
車検の代金を支払った場合
記帳時に請求明細書が必要なのは
こんな理由があるからです
仕訳入力で苦手だったのは自動車関連
現金取引や預貯金の入出金を自社で会計ソフトに入力し、チェックを会計事務所に委ねている会社では、自動車の購入代金や車検代金の支払いを、
「車両運搬具〇〇〇円/現金(又は預貯金)〇〇〇円」だとか、
「車輌費 〇〇〇円/現金(又は預貯金)〇〇〇円」と、簡便的に記帳することがあります。
自動車の購入に限らず、資産の取得に関する取引があると、会計事務所は「その資産の購入代金の明細がわかる書類」を会社の経理にリクエストします。
車検代金の支払いについてでも、「明細は?」と会計事務所に聞かれることがあるでしょう。
私は、会計ソフトに仕訳を入力したり、チェックをすることが嫌いではありませんが、自動車関係の仕訳がでてくると最初の頃は苦手意識が強かったです。
それは、自動車の購入といっても、「車両運搬具〇〇〇円/現金(又は預貯金)〇〇〇円」といったように単純にひとつの仕訳で会計処理が済まないからです。
会計事務所が気にするのは特に消費税
自動車を購入すると、自動車販売店から細かな項目にそれぞれの金額が記された「請求明細書」をもらいます。
自動車の請求書ならば、
- 車両本体と附属品や特別仕様などで構成される車両自体の金額
- 検査、登録、届出といった法定登録費用
- 自動車取得税、自動車重量税、自動車税といった税金
- 自賠責保険料などの保険料
- 業者の登録代行手数料など
- リサイクル料金(預託金)
などで構成されています。
1~6の支出には、消費税がかかるもの(上記1と5)と消費税がかからないもの(それ以外)が混在しています。
このため、諸口などを使って、消費税の課税区分に注意してそれぞれの支出を仕訳入力する必要があるのです。
また、自動車購入時だけでなく、車検の支払代金にも、消費税のかからない税金や印紙代、自賠責保険料が含まれるため、明細書を見せてくださいと言われるのです。
なお、自動車購入時の場合、固定資産として減価償却を行っていく必要があるのは、上記1の車両自体の金額のみです。
リサイクル料金以外の残りの経費は、全額購入した年の経費にできるので、税金や保険料や登録のための手数料は、車両本体の金額に合算せずに別々に経費にしたほうが、購入年の経費が大きくなります。
このためにも、自動車購入時の経費はバラバラにして入力する必要があり、会計事務所にとっては請求明細書のチェックが必須なのです。
リサイクル料金の調べ方
自動車のリサイクル料金(預託金)の制度は、2005年1月1日の自動車リサイクル法の施行により始まりました。
リサイクル料金は、自動車所有者が負担するもので、現在、公道を走るすべての車についてリサイクル料の支払いが求められています。
2005年1月1日以降に新車購入した場合は、車の購入者が車の販売店に払い、それより前に車を購入した方は、車検時に業者に支払いをします。
車の所有者が支払った自動車リサイクル料金は、車が廃棄されるまで資金管理法人で管理されるため、通常、預託金として資産勘定に計上し、自動車購入時には費用になりません。
こうした性格の支出であるため、自動車購入時の請求明細書や車検の請求書でも、リサイクル料金は別枠に記載されていることもあります。
なお、所有する自動車のリサイクル料金は、車台番号とナンバーがわかれば、以下のサイトで簡単に検索をすることができます。
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