決算セール!という言葉を最近よく耳にします
気づけば3月も後半
3月決算法人って多いのでしょうか
決算とは
「決算セール」「決算還元セール」という言葉を最近よく耳にします。
新聞でも、3月決算法人の損益見通しの発表が紙面を賑わせています。
決算とは、簡単にいうと、会社などの1年間の収入や支出を計算し、利益(もうけ)又は損失を確定させること。
3月末日を決算日とする会社の場合、たとえば、平成28年4月1日から平成29年3月31日までを会計期間として、その期間の収入や支出を計算し、利益又は損失の算出をします。
それらをまとめた「決算書」をもとに、法人税や消費税などの計算をして、通常は決算日から2か月以内に申告と税金の納付をします。
3月決算法人の割合
とくに年度末の3月になると、「決算セール」という言葉を耳にすることが多いように思いますが、会計期間を4月から翌年3月までとする、3月決算法人が日本ではとびぬけて多いのでしょうか?
国税庁が毎年、発表している決算期別の普通法人数のデータから決算月別の割合を計算してみました。
平成27年度 決算期別の申告法人数(年1回決算)
平成27年度の申告法人数のうち約20%の法人の決算月が3月です(年1回決算法人を対象)。
5社に1社が3月決算、というこの割合…多いのか少ないのか。
意外と少ないかな、と私は感じました。
しかし、資本金100億円以上の法人に限ってみると、75%以上が3月決算法人です。
いわゆる大企業の3/4が3月決算だとすると、3月→決算セール、という印象をもっても、おかしくないですね。
なぜ3月が多いのか
なぜ決算日を3月とする会社が多いのでしょうか(とくに大企業)。
理由としてよく挙がるのは、
- 国や地方公共団体の会計年度にあわせるため
- 大学、学校等の国の教育制度にあわせるため
- 税法の改正に適応するため
- 総会屋対策
などです。
このなかで、税法の改正の適用に関しては、4月1日からとされるものが多いのは事実。
会計年度の途中で、経理処理を変更するのは大変なので、税法の適用時期と会計期間をあわせる、いやはや、3月決算法人が多いから4月1日から適用される規定がおおいのか…??
消費税の導入も、税率変更も、これまでは4月1日でした(消費税導入:平成元年4月1日、 3%から5%に引き上げ:平成9年4月1日、5%から8%に引き上げ:平成26年4月1日)。
しかしながら、つぎに8%から10%に消費税率が引上がるのは、平成31年10月1日です。
ん?10月と思ってしまうのは、国の会計年度や教育制度にもそぐわないからですかね。
決算セールと耳にして、調べてみた結果を覚え書きしました。
***編集後記***
今日は子どもの卒業式でした。東日本大震災で卒園式が中止になったこともあり、無事に卒業式が行われたことに安堵と感謝の気持ちでいっぱいです。
震災の頃に生まれたお子さんたちも春から小学生。明るい未来がひろがりますように。
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